ログインしてより便利に! 閉じる
いまお持ちのアカウントで簡単登録
ログイン
ログインするとより便利に!
お持ちのアカウントでログイン
会員登録がお済みでない方はこちらから
ログイン
友達にメッセージを送ろう
メッセージ
キャリアコミュニティへようこそ

「モノ」を売ることが求められていた時代から
「社会課題」を解決することが求められる時代へ。


【佐藤】今回はグローバルをフィールドに働く醍醐味や、製造業の面白さについて話していければと思っているのですが、まずはじめにそもそもいまの学生は働くことに対してどのような価値観を持っているのか?ということについて伺っていければと思います。ではまず私が最近感じていることから。
佐藤 孝治
株式会社ジョブウェブ 代表取締役会長


株式会社ジョブウェブ代表取締役会長。1972年東京都北区生まれ。1996年大学4年生の時にジョブウェブサイトを仲間と立ち上げ活動を開始。アクセンチュアを経て、1996年に株式会社ジョブウェブを創業。株式会社ジョブウェブ会長として講演や勉強会などに全国を飛び回っている。学生の就職支援と企業の採用支援を通じて学生と企業の本音コミュニケーションをサポートしている。
一概に学生の志向をパッと語るのは難しいのですが、社会課題に対して、積極的に向き合って、よりよい社会をつくっていきたい、その上で自分のキャリアを形成していきたいと考えている学生が多いということ。昔だと早く出世していくためにはどの業界に行けばいいのかといった自身に関することへの相談が多かったのですが、今は本当に自分が果たすべき課題のためにどの会社に行くのがよいですかという相談がとても多いですね。


【唐澤】世の中の状況や課題を捉えて、今自分に求められているものは何なのかを理解して、その上で自分が何をやりたいのかを考えている学生はすごく多い。それは私も思います。

【山下】社会の変化に合わせて、学生の志向も変わってきているのでしょうね。今、私たちは、製品つまりモノだけを売るのではなく、社会課題を解決するためのソリューションを提供していこう、いかなければならない、という方向にシフトしています。社会に密接している企業だからこそ、自分たちがどういった社会課題を解決するために存在しているのかを深く考えないといけない。そんな動きが起こってきています。

【唐澤】ひと昔前だと、社会のために働くと言えば、まずNPOやNGOといったソーシャルセクターを思い浮かべる人が多かったと思うのですが、モノが溢れた現代は企業も社会において自分たちの立ち位置がどうなのかを考えている時代になってきましたね。

新しい時代における製造業の役割を
技術とアイデアを組み合わせることでつくりだす。


【佐藤】企業がそんな風に考えているという状況はぜひとも学生さんたちに知って欲しいと思います。では、今回のテーマであるグローバルというフィールドで活躍できる人材はどんな方なのか。みなさんはどんな風に考えているのですか?

唐澤俊章
トヨタ自動車株式会社
人材開発部 採用・計画室 採用グループ長


2001年入社。入社後は部品調達部門を9年、その後は販売店への営業、販促活動を7年勤める。2017年より新卒、キャリア両方の採用を担っている。
【唐澤】私たちは日本から世界に進出していくというグローバル化ではなく、世界のその地域に根ざすということを今考えています。そのために英語や日本語といった言語というツールではなくて、考え方への共感を世界共通認識で持とうとTOYOTA WAYという共通言語をつくりました。これはトヨタの人はこんな風に物事を考え、行動していくという判断基準の指標となるものです。これがあれば現地で必要な人を、トヨタの考え方に沿ってぶれずに現地採用することができます。実際に開発拠点で必要な人材の採用は、現地に任せる方が効率もいいですからね。なので今求めているグローバル人材という定義でいけば、そんな人たちを動かしていく戦略を打ちだせる人材ですね。例えば私たちは今年のモーターショーで、CONCEPT-愛iという、最新の人工知能を備えたクルマが、人のことを理解し、双方向のコミュニケーションを通じた新しい関係性を生み出すクルマを発表しました。これまでの技術が安全性や耐久性などにあったとしたら、これからは何のために技術は存在するのか。アイデアと技術をつないで、今までのトヨタになかったテクノロジーを創造できる人が、私たちが求めるグローバル人材ですね。

【山下】求めている人物像に対する考え方は非常によくわかります。いまAIの話が出ましたが、例えば日立にはAIの技術を突き詰め、極めていこうとする世界トップレベルの技術者がいます。一方で、そのAIのテクノロジーと事業を掛け合わせて、全く新しいイノベーションやビジネス、そしてソリューションをつくろうという人材も世界中に必要です。そのような技術と斬新なアイデアを組み合わせられるようなフロント人材を、私たちは全世界レベルで採用・育成していこうとしていますね。

【佐藤】なるほど!モノを量産することが求められていた時代とはまったく違う人材が今求められているのですね。


【山下】極端な話をすると、これまではお客様に納品したものが古くなったり壊れたりすれば、製造業はそれでお金を稼ぐことができました。でも今の時代は、発想を転換して「壊れないようにすること」「問題が起こらないようにすること」によって生み出される価値が評価されたりします。モノを売るだけではなく、社会課題に応えるソリューションを提供することで、どういった社会イノベーションを起こせるかが勝負になる。製造業の新しいビジネスモデルが始まっていると思います。

【唐澤】間違いなく、モノを売って終わりというビジネスモデルではなくなってきていますね。例えば自動車業界では、クルマを保有することが価値とされてきた時代から、シェアして利用する時代へと変化していきています。そんな中でクルマを購入してください、とだけ言っていても絶対に伝わらないですから。だからこそ、世の中と技術をつなぐアイデア人材がとても大事なのです。

品質にこだわりつづけてきたからこそ、
培われてきた信頼。
これが世界に誇れるジャパンクオリティー。


【佐藤】日本の製造業は、世界に誇れると言えると思うのですが、それぞれが日本のモノづくりの強みはなんだと思いますか。

【唐澤】トヨタは品質です。どこまで行っても品質。この品質があったからこそ、日本でこれだけのシェアが取れたわけですし、北米でも拡大できた。この品質レベル下げることなくグローバルに展開をしていけたことが、今のトヨタを支えている基盤だと思います。

山下朋子
株式会社日立製作所
人事教育総務センタ 採用グループ部長代理


1999年入社。人事部門からキャリアをスタートさせ、日立グループ全社に関わる人事システム立ち上げプロジェクトに参加。その後国内外のM&Aや会社設立、二度の海外駐在経験を経て、2017年より新卒(事務系・技術系)、キャリア両方の採用を担っている。
【山下】トヨタさんは80年、日立製作所は100年以上と、歴史がある企業の事業は、明日からはじめようと思ってもすぐにできるものではありません。そして、それらには大きな責任も伴います。やはり歴史の中で培ってきた信頼がとても大きいです。いろんな国で品質を担保しながら、実績をつくってきました。そんな積み重ねを繰り返し、培ってきたジャパンクオリティーという誇りがある。これほどまで世界から信頼を得られている業界は他にはなかなかないのではと思います。

【唐澤】大手だから動きが遅い、と言われることがときどきあるのですが、実は全くそんなことはありません。むしろ数ヶ月考えて改善案を提案してといったスピード感だと間に合わない。思いついたことをまず試してみる。そんな挑戦の風土が製造業には備わっていると思います。チャレンジしたい人ほどこの業界には合っていると思いますね。

社会における自分の役割を理解し、
社会のために行動できる人が
求められている気がします。


【佐藤】それは製造業の印象がとても大きく変わりますね。では最後にどのような学生に製造業を志望して欲しいか。メッセージをいただければと思います。

【唐澤】まず一つは人に合わせるのではなく、自分の強みはこれだと言える人が向いていると思います。様々な活躍のフィールドがあるため、その個性を生かすことができると思います。もう一つが、自身の行動基準が世の中のためになっているかどうかを大事にしている人と出会いたいですね。社会に存在する企業は、一挙手一投足が社会に大きな影響を与えます。自分の目先の利益ではなく、社会的な利益を念頭において動こうとする価値観を備えているかはすごく大事だと思います。

【山下】その通りですね。私たちが掲げている「ソーシャルイノベーション」も、社会課題を解決することはお客様のためであり、結果的には世界の人々のためにという所に行き着きます。日本だけではなく、世界を代表するグローバル企業として背負うべき使命感。そんな価値観を持ちながら仕事をしてみたいと考える人とは共に働きたいなと思いますね。担っている責任はとてつもなく大きいですが、その分やりがいもとてつもなく大きいです。自らのアイデアで、世界を変えてみたい、と思う人とたくさん出会いたいですね。

【唐澤】ですので学生のみなさまには、キャリアコミュニティの場を活用して、これからの時代の製造業という仕事への理解を深めていただくと共に、一緒に参加した仲間と切磋琢磨し合いながら自分らしいキャリアを目指すきっかけにして欲しいと思います。

【山下】本当にそう思います。生活におけるあらゆる場面に携われる新しくグローバルな製造業の仕事の醍醐味を肌で感じてください。

【佐藤】新しい製造業の働き方が見える素晴らしいお話でした。私自身が、自分らしくイキイキと活躍している人が増えたらいいなという想いでジョブウェブをこれまでやってきたのですが、自分の仕事を通じて社会をよりよくしていける、よい社会を創造していけるという働き方はこれからの時代にすごくマッチしていると思います。その方が自分も楽しいし、キャリアも高まっていく。そういうサイクルになっていくのかもしれませんね。製造業というフィールドは、技術系だけでなく事務系の方も、何かを生み出して、世界をよりよくしていく仕事。先ほども話していただきましたが、モノづくりというのは、アイデアを創造することがすごく大事な時代になってきましたから。そういった意味では様々な志向や個性が活かせる環境だと感じました。今回の対談を通じて、そんな活躍の場があるということを知っていただければ嬉しいです。
Text&Photo 山下一啓