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仕事研究
2013年8月9日

ITエンジニア就職最前線「手嶋屋の手嶋さん」へのインタビューレポート

エンジニアとしての就職を考えるための特集企画として、株式会社手嶋屋代表取締役の手嶋さんに話をお聞きしました。

EU

本コラムは2010年当時のインタビューレポートになりますが、いま読み返しても決して色あせることのない内容であり、ITエンジニアとしての就職をお考えの方もそうでない方にも役立つ内容です。ぜひご一読ください。


プロフィール

手嶋守(Tejima mamoru)
1979年東京都生まれ。東京理科大学理工学部卒業。在学中から携帯関連のサービス開発に関わり、卒業と同時に「手嶋屋」を起業。2005年にSNSエンジン「OpenPNE」をオープンソース化し開発を続け現在に至る。著書、監修書は「OpenPNEオフィシャルガイドブック」(毎日コミュニケーションズ)「OpenPNEによるSNSサイトの構築」(秀和システム)など。

佐藤孝治(Sato Koji)
1972年東京都生まれ 早稲田大学社会科学部卒。 就職活動後、大学4年生の 96年10月ジョブウェブを創設。97年7月、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。99年10月、ジョブウェブを法人化。 現在、株式会社ジョブウェブ社長として講演や勉強会などに全国を飛び回っている。学生の就職支援と企業の採用支援を通じて学生と企業の本音コミュニケー ションをサポートしている。

今回は、佐藤以外にもジョブウェブユーザーを代表して女子学生1名も交えたインタビューとなった。手嶋さんがオープンソースのSNSエンジン『OpenPNE(オープンピーネ)』に懸けた想いとは、どのようなものなのだろうか。


“オープンソース” というビジネス



佐藤:
手嶋屋は、OpenPNEというオープンソースのSNSエンジンを提供している会社です。今日は女子学生のTさんも同席してくれています。さて、まず最初に手嶋屋が手がけているビジネスについて教えてください。

手嶋:
手嶋屋はエンジニアリングの会社です。主にOpenPNEというSNSのソフトウェアを開発・提供しています。SNSと言えば、mixiやGREEなどの大きなマス型エンタメ系のものが有名だと思います。しかし一方で、ファンクラブや会社など特定の組織ごとにSNSを作りたいというニーズもあります。個々で作るのは難しいので、僕らがあらかじめ作ったものを提供しているのです。

ソフトウェアは無料で提供しているので、腕があれば誰でも無料で使えます。個人がただで使ってもいいし、大企業が自社開発してイントラネットに組み込んでもいいのです。

佐藤:
手嶋屋は、オープンソースプロジェクトを立ち上げ、ビジネスにした日本で最初の会社ではないでしょうか。

手嶋:
海外のオープンソースを利用してビジネスにしている国内の会社は結構あります。けれども、オープンソースプロジェクトを立ち上げ、日本でビジネスモデルを確立したという意味においては手嶋屋が最初といえるかもしれません。

学生時代からエンジニアをしていますが、オープンソースはいつも助けになってきました。オープンソースは無料という意味のフリー、自由という意味のフリーという、二つのフリーが特徴です。

佐藤:
OpenPNEで作られたSNSはいくつあるのですか?

手嶋:
カウントを取っていなかったので正確ではありませんが、バージョン2ベースで最低3万はあります。バージョン3からは記録していますが、週に120?140サイト、このペースで行くと年間7000のSNSが生まれる計算になります。

佐藤:
ただで公開しているのでは、腕があれば自分で作れてしまいますよね。一体どんなビジネスモデルなのですか?

手嶋:
SNSは成功させるのが難しいものです。成功するには、「企画」「機能」「運用」の3要素が満たされていないとダメなのです。3つともできる人はあまりいないので、足りない部分をうちが有償で提供しています。

佐藤:
そのようなビジネスは、他の会社でもできますよね。

手嶋:
できますね。特に大企業であれば、技術面も運用面でもさまざまな人材が揃っています。一昨年、OpenPNEエンタープライズユーザー会を設立したのですが、メンバーのエプソンさんや日立さん、沖電気さんなど上手に運営されています。素晴らしいことです。手嶋屋の出る幕がないのがちょっと残念ですが。

佐藤:
それでもオープンソースにした方がいいと?

手嶋:
ええ。もし、うちが大企業にOpenPNEを売りに行っても、買ってくれなかったと思うからです。どうせ売り上げが立たないなら、ただでも使ってもらった方が「あの大企業が使っている」というブランドイメージの向上につながります。それに、例えば「こんな機能がほしい」「人数増えて運営が大変」と自社だけでまかなえないときに、いつか、どこかの企業が声をかけてくれる可能性もありますよね。

また、普及することにはメリットがあります。持っている人が多ければ多いほど個々の利用者のメリットも高まる「ネットワーク」の外部性がはたらきます。だから、Yahoo!BBなどはただで配っていたわけです。同様に、ただで配っても全体的な価値が高まるならいいとうちは考えているのです。

佐藤:
なるほど。OpenPNEを作るときに、既にそのような戦略はあったのですか?

手嶋:
OpenPNEは、オープンソースプロジェクトとしても、本腰を入れた製品としても手嶋屋として一発目のものです。LinuxやApache プロジェクトなどのオープンソースが海外で成功しているので、自分もやってみようと考えたのです。実際にはじめてみたら、うまくいってどんどん広がっていきました。

通常、製品を普及させるためにはPRや成功事例を作るなどの販売促進部分にお金がかかり、技術者以外にPR担当とかマーケティング担当なども必要です。しかし、うちは最初、技術者しかいませんでした。技術者だけでもやりやすかったのが、オープンソースだったのです。

当初は受託開発で得たお金でプロジェクトを開始しました。その後、新規投資としてオープンソースを開発し、徐々に事業はオープンソース中心になりました。まったくゼロからオープンソースだけで始めるのは難しいと思います。今となれば、もし、学生時代にプロジェクトを始めていたら、時間もたくさんあったことだし、受託などで資金を稼がずにすぐに始められていたのに…と思いますね。


組織コミュニケーション研究から始まったOpenPNE



佐藤:
OpenPNEを始めたきっかけはなんですか?

手嶋:
学生時代からずっと組織コミュニケーションの研究がしたいと思ってきました。

大学生の頃、個人的な実験で携帯電話の転送メールサービスをしていました。@docomo.ne.jpや@ezweb.ne.jpなどのキャリア以外の別のアドレス(サブアドレス)が持てるサービスです。研究室では実験母数が少なかったのですが、卒業しても研究は続けていて、2004年には一般ユーザー約2万人に使ってもらっていました。会社を立ち上げて2年くらいたったころですね。その頃、海外から日本にSNSが上陸してきました。そこでこの実験サービスにSNS的な掲示板機能を追加してみたところ、盛り上がったので、後に、それらの機能をSNSエンジンに進化させたのがOpenPNEです。

佐藤:
SNSが盛り上がると考えて、やろうと思ったのですか?

手嶋:
エンターテインメントサービスを作る気は元々ありませんでした。エンターテインメントサービスには「楽しませる」部分と「組織運営」の両軸が必要ですが、僕は組織運営の方に力を入れたいと思っていました。最初からそういう気持ちもあったし、エンターテインメントサービスでは勝ちづらい。というのも、市場動向を見ているとマス型エンタメ系SNSが群雄割拠していました。

一方、エンタメ系以外の個々の組織もコミュニケーションを求めるのは同じです。そこにSNS要素を盛り込めば、掲示板やメーリングリスト、eラーニングなどもソーシャルメディアに変わっていくでしょう。そうすればうちの独壇場になれる、やってみようと思いついたのです。

佐藤:
mixiなどの他のSNSの技術者たちと話したりはしましたか?

手嶋:
SNSができた頃、毎週のようにmixiユーザーのオフ会があったので、そこで話をしたりはしていました。今はレイヤーが違うので、インフラ系の人と設計の話をしたりしています。色々な意見が聞けるのが面白いですね。


SNS界のEU

佐藤:
以前、「たくさんの人に使ってもらって、面倒くさいところはうちが引き受ける」と話されていましたよね。

手嶋:
小さいSNSを小さいまま運営する気はありません。大手SNSはどこも、少しでも早く国民全員が参加する巨大SNSを目指しています。一つの大きなものにみんなが入るのか、それともたくさんある小さなものに入るのか。その点が違うだけであり、うちは後者を狙っているのです。

国家にたとえると、mixiやGREEは中国やアメリカなどの大国です。うちは小さな国の集合体、ヨーロッパ連合(EU)にあたります。ヨーロッパ連合では、ユーロという通貨の他、交通、圏内の入国審査、条例、教育なども多くを共通にしています。その共通するインフラ部分を僕らが引き受けて、SNSネットワークとしてのプラットフォームになりたいと思っているのです。将来、実現できれば、儲かっている予定で、その頃には、ユーロに当たるものを出しているでしょうね。

僕はオタクやサブカルチャーが好きなので、マニアックなSNSに残ってほしいんですよ。全部、均一化してしまうのはつまらないので、個々のSNSが個性や多様性を保ったまま発展してほしい。経済的側面では、そのような小さなSNSに広告を出すのは難しいので連携する必要があります。そこをうちが発明したいですね。

Tさん(学生):
大学の研究の延長で作ったのですか?

手嶋:
大学では、研究に参加してくれる人が千人とわずかしか集められない上、学生では卒業までの期間限定なので、研究を続けたい気持ちはあるのですが難しい。しかし、会社組織にすれば期間限定ではありません。

そして、人も多く集まるし、研究がしたいから会社をやっているのは本当です。ユーザーによりよく使ってもらいたい思いも当然ありますが、その裏には知的欲求があります。大学ではせいぜい千人だったのに、今はゲームのSNSを25万人が使っていたりしているので、全然レベルが違います。


全てのSNSはTwitter化する



佐藤:
TwitterやUstreamが出てくるなど、ソーシャルネットワークの仕組みやコミュニティの関わりが変化してきていると思います。それにあわせてSNSは進化すべきだと思いますか。

手嶋:
Twitterは大好きです。SNSもブログもTwitterも、それぞれ使い方が違いますが、中でもTwitterは素晴らしいですよね。

でも、「SNSの次はTwitterだ」というのは違うと思うのです。TwitterもSNSの一種だと思うのですよ。Twitterは、フレンドリンクではなくフォローという緩いつながりができるSNSのジャンルの一つなのです。FacebookなどもTwitter風UI(ユーザーインターフェイス)に変わってきています。

Twitterは情報ハブであり、情報を人から人へ届けるための経路を担うものです。だから、SNSをつなぐ場合、途中にTwitterを経由した方が便利かもとは思っていますね。

佐藤:
OpenPNEが今後、Twitterと連携する可能性はあるのですか?

手嶋:
Twitter風になるのは間違いないですね。SNSではリンクさえしておけば「書く・読む」が同じページでできて、書くのも読むのも最速でした。しかし、その前はブログが一番速かったのです。しかし今はSNSが最速の座を降り、Twitterが最速なので、みんながTwitterに行くのです。

佐藤:
昔はメーリングリストが最速だったのが、ブログ、SNSと変わってきたと。

手嶋:
ネットワーク効果で、使う人が多いことが価値につながっていきます。これは、SNSもTwitterも同じです。ユーザーが注目していると連絡が付きやすくなるのです。2005年くらいならmixiでしたし、その前はメッセンジャーで、今の最速はTwitterなのです。

佐藤:
間違いなく、今のTwitterのポジションをとるところも出てきますね。

手嶋:
そういうものを模索しているところです。

たとえば、浦和レッズと柏レイソルには、それぞれにコミュニティがあります。普段はお互いライバルですが、ワールドカップがあると一時だけ“日本代表”というコミュニティが生まれ、そのコミュニティ上ではお互い仲間になります。そのような組織コミュニケーションは、Twitterでは表現しづらいし、大型SNSでも難しいのです。

いくらソフトバンクのように全社員がTwitterに参加していても、Twitter内で見積書のやりとりはできません。また、フィットネスクラブの中では体重などをシェアしたいけれど、Twitterにはシェアしたくありませんよね。それに、入るなら顧客と証明して入りたいですよね。僕らは、個々の独立した組織が自立を保ったままコミュニケーションできるように、ローカル組織に根ざしたコミュニティを手に入れたいのです。

mixiが流行ったらmixi型、Twitterが流行ったらTwitter型の外見にしますが、それはスピードを速めるためです。組織が自立した状態で連携することが目的であり、組織のためのソフトウェアという点は変わりません。グローバルでなくインターナショナルなのです。僕はグローバルにはならないと思うんですよ。国々が一国のローマになることはなくて、個々の分散型の組織に落ち着くと思うんです。


OpenPNE自身が最強の営業マン

手嶋:
営業力を持たないでも仕事が来るようにしたいのです。OpenPNEを知った人が自然とうちに仕事を依頼しに来るというのが理想です。

佐藤:
OpenPNEをたくさん配っているので、営業に困らないというわけですね。

手嶋:
困らないようにするために必死になってオープンソースを配っているんですよ。つまり、OpenPNE自身が最強の営業マンなのです。丁寧に技術を向上させるとで、本が出たりリンクが張られたりPVが上がったりGoogleのページランクが上がったりするのです。

Tさん(学生):
iPhoneが出たらすぐそっちに行くという人たちが多い中、技術にこだわっているところが素敵だと思いました。

手嶋:
今流行っているものも、誰かのこだわりだと思うのです。新しいものが出てくるのはただの結果です。iPhoneだって、構想を15年温めてやっと日の目を見たものかもしれない。

サッカー漫画の『キャプテン翼』や『スラムダンク』が流行ってもイチローは野球をやっているでしょう。同様に、エンジニアとしてはあちこちに首を突っ込んで回るのではなく、これと決めたところで突っ走りたいですね。そこにたまたま世の中のサーチライトが当たって儲かればいいし、儲からなくてもやりたいことがやれるからいいと思うんですよね。

佐藤:
来たら追いかけるでは間に合わない。ある時ふと脚光を浴びるのは、それまで何年もじっとやり続けていた人ということですね。

手嶋:
『攻殻機動隊』の士郎正宗や『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明の学生時代の作品は本当にすばらしい。それらの作品は儲からないのに思い入れだけで作っており、10年経ってやっと日の目を見たということでしょう。そのように、自分がこれだと思ったことを飽きずに続けられるかどうかが大事ですね。

飽きないことは大事な資質です。僕は飽きが来ないタイプで学生時代から組織コミュニケーションがやりたくて、その延長で今はひたすらSNSを続けています。工学博士で作家の森博嗣も「研究者としての特質は12時間PCの前に座り続けられるどうかだ」と言っていました。

ただ、フランチャイズには興味がありましたね。TSUTAYAやセブンイレブンなどは本当にすごいですが、どういうオペレーションで成り立っているのか興味があります。

佐藤:
本部があって個々がばらばらでやっているところが、SNSと似ていますね。

手嶋:
僕は、リアルでもバーチャルの世界でも「組織力」について興味があるんですよね。学生時代もパソコンの画面の中だけで完結するプログラムだけだとつまらないと思っていました。


あらゆる組織に配布するためのPHP

佐藤:
ではここで、この中継を見ていた人たちからの感想を見てみましょう(本インタビューはUstreamで生中継していました)。

感想と話をまとめたものが多いですね。「オープンソースビジネスのまとめが役に立った」「OpenPNEを使っていてよかった」「手嶋さんの業界マップが面白い」など。

手嶋:
最近の本では『フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略』がいいですね。これまでのオープンソース関連の書籍はどれもエンジニアリング視点で書かれており、視点がテクノロジー寄りすぎて、一般の人は読んでも分かりませんでした。その点この本は、一般の無料産業との照らし合わせで書いてあります。この本のおかげで、僕もオープンソースビジネスを一般の人に説明しやすくなりました。

オープンソースプロジェクトに取り掛かったころは、あまり考えていなかったのですが、「あのオープンソースでOpenPNEを作っている手嶋屋か」と、ずいぶん注目されました。応援してくれる人も多くて、その結果、カスタマイズや運営の注文などの有償サービスの依頼をいただけるようになりました。

佐藤:
視聴者から質問がきています。「OpenPNE4」リリース予定はありますか」。

手嶋:
「OpenPNE3」が出て1年、ようやくプラットフォームとして確立したので、しばらくは3のままです。ただ、めどはたっていませんが、普及している環境にあわせて変えていくつもりです。そのうち、PHPという環境ではなくなるかもしれません。

佐藤:
PHPなのはなぜですか?

手嶋:
実は、PHPが好きな人はうちのスタッフにはいないんですよ。使いづらいですが、あらゆる組織に配布するためにPHPにしました。

なぜかというと、PHPもオープンソースです。PHPの思想は、運用環境を丁寧に整えようというものです。運用環境的にはPHPが一番ですが、言語構造はRubyがいいですね。Rubyは書きやすいのでPHPなみの運用環境を手に入れたらいいと思ってしまうのですが、カルチャーが違うのでなかなかそうはならないんですよ。

佐藤:
「OpenPNEのPNEってどういう意味ですか」という質問がきています。

手嶋:
意味はないんですよね。携帯電話から始まっているので、三文字ドメインで携帯電話でうちやすい名前にしようと考えて決めました。ただそれではかっこがつかないので、略語を考えているところです。「パーフェクトネバーエバー」とか。

佐藤:
「ピースネットワークエンジン」はどうでしょう。

手嶋:
いいですね。

佐藤:
「数多いライセンスの中でPHPライセンスを選んだ理由は」という質問もあります。

手嶋:
通常は、GPL(General Public License)というライセンスを使います。しかしこれは、改造したものもオープンソースにしなければならないという決まりがあります。それでは組織に入りづらいですよね。そこで、会社の中でも使いやすいように、PHPライセンスを選びました。これなら、新たに作ったものは隠すことができます。


Happy= Food Friends Funの法則

佐藤:
噂の「手嶋荘」のことも聞きたいのですが。

手嶋:
板橋にあるドミトリー形式の住まいで、地方在住で試しに東京に来てみたいという人が入ることができます。3人のうち、一人卒業したので、新規入居者を募集しています。仲間同士、寝食を共にするといいですよね。同世代で突出して能力のあるプログラマーにはなかなか出会えません。けれど世界にはいます。その人たちがいきなりオープンなグローバル世界に行けたらいいのですが、練習段階では周りにがんばっている人がいた方が刺激になると思うので、手嶋荘に入るといいと思います。

手嶋荘には哲学があります。「Happy= Food Friends Funの法則」というものです。人生は、

1:食べるため(生きる)
2:仲間のため(社会的つながり)
3:楽しみのため(情熱)

というステップで進みます。より高いレベルに到達するため、低いレベルを意識しないで済むよう、住まいを提供しているのです。「マズローの欲求五段階説」を3段階にしたと言えば分かりやすいでしょうか。生きるため、食べるための部分はうちが何とかするので、その上の段階である仲間作りやもの作りへの情熱に集中してほしいと考えているのです。

うちで取り入れている「ランチランダマイザー」という仕組みもそうです。SNS内のランチイベントに参加すると、自動シャッフルされてメンバーがマッチングされる仕組みです。社内で1年間使っていますが、劇的に会社を改善しています。営業と開発などが部門間衝突して最適な値段が決まることは大事ですが、その上でそういう人たちがランチでつながっていることはとても大切です。カフェを社内に作ったり、社食のある会社はたくさんありますが、それはみんなで食べにいくことは担保していませんよね。ただ食費を出すのではなく、「食卓」を出すところがポイントで仲間とのつながりをカバーしているのです。

佐藤:
ジョブウェブの創設時には、僕の部屋がオープンルームになり、いろんな人が泊まりに来たものです。思いついた時に話ができる相手がいることは大きいですね。

思いついたのですが、界隈の会社同士でランチランダマイザーができると楽しいですよね。カンパニーランダマイザーでしょうか。少子化対策にもなるかもしれません。

Tさん(学生):
ランチランダマイザーを大学でやったら面白そうです。

手嶋:
大学でサークルにも入らず学科でもうち解けられないと、ドロップアウトしてしまうことがあります。けれど、学校も学生に辞められると学費が入らなくなるので困るんですよ。獲得するために学費の2割を広報費用にかけているという話があり、かけた分が回収できないわけです。そういう悩みがこれで解決できるかもしれませんね。

佐藤:
「参加して食事をしたら学食2割引」とかいいね。


世界に出て日本人として働くべき

佐藤:
これからどういう技術を鍛錬する必要があるのでしょうか。学生はどうすればいいのでしょうか。

手嶋:
まず、世界に出ていけるだけのコミュニケーション能力が必須ですね。日本だけで稼げる時代ではないので、エンジニアにも、世界レベルのコミュニケーションができる能力が求められます。

けれど外国かぶれになれということではなくて、日本人力を養うべきだと思うのです。インド、中国、その他色々な国の人がいる中でなぜ日本人エンジニアに頼むか。日本で成長したアドバンテージ、日本人として成長した能力は必ずあると思うのです。きめの細かさ、優しさ、ニュートラルな思想で敵を作らないなどの日本人の良さはあります。言葉の壁さえ越えられれば、世界に行けるはずなのです。

オープンソースは、たとえ為替レートがあってもタダなものはタダ。垣根がないのでどの国でも使ってもらえるし、現地支社なども要らないし、コラボもできるし、知らないうちにスムーズに進出できます。OpenPNEもクロアチア語とかモンゴル語などに広がっています。盛り上がったところに出ていけば国際化ができるでしょう。

佐藤:
新しい時代のエンジニアスタイルですね。


ノマド・ワークスタイルで働く

手嶋:
佐々木俊尚さんが、「仕事をするのにオフィスは要らない」、つまり遊牧民(ノマド)のように特定のオフィスを持たずに働くワークスタイル「ノマド・ワークスタイル」を提唱しています。僕らプログラマーも、ここにいなくてもいいのです。そこにいなければいけない仕事をしているうちは、まだまだスケールが小さいのです。

佐藤:
社員は実際そうなっていますか?

手嶋:
まだまだですね。客案件があるし、セキュリティ的な理由もあります。でも、それをくぐりぬけて、いつかはやらねばならないと思うのです。

ノマドワークスタイルは遊牧しなければならないのではなく、仕事のために場所に縛られないことを言うのであり、ずっと一カ所にいてもいいのです。たとえば、子どもを出産して出社できなくても、在宅や保育所近くで働くのもノマドです。そのためにテクノロジーは使った方がいいですね。

佐藤:
学生の皆さんにメッセージをお願いします。

手嶋:
僕はずっと研究者であり、エンジニアでいたいと思っています。エンジニアに興味を持ったら突っ走ってほしいし、そうじゃないと勝てないと思っています。そのためには手嶋屋というサンプルがあるので、手嶋荘に住んだりインターンをしたりオープンソースプロジェクトにジョインして勉強するなどの体験をしてほしいです。

うちでインターンをして、アクセンチュアやマッキンゼーなどの大企業に就職した人もいますし、インターンからそのまま就職先としてうちを選んでくれる人もいます。報酬は成長です。「若いうちの苦労は買ってでもしろ」という言葉は本当だと思うのです。これから先は厳しい時代になってくるので、エンジニアは今から一生持てる技術やものの考え方身につけておくべきだと思います。頑張って修行してほしいですね。


(ジョブウェブ編集部)

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