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ジョブウェブ編集部
ジョブウェブ編集部
2019年7月20日

業界研究や企業分析における「有価証券報告書」といういう鬼門を克服する4つのポイント

有価証券報告書は株式公開している企業などが、企業の状況を外部へ開示する資料です。

本棚

内容としては、売上や利益などの経営指標や経理の状況(貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書など)など多岐にわたり、かつ、

・監査報告書がついているため、信憑性が高い
・報告書の様式が統一されているため、企業間の比較がしやすい

といった特徴を備えているため、信用のおける、扱いやすい資料として広く活用されています。

当然、就活時期においても業界研究や企業分析に役立ちますから、先輩や教授や親から「有価証券報告書は読んでおいて方が良いぞ」というアドバイスを受けることもあるでしょう。

ですが、有価証券報告書は通期のものになると100ページを超えることがざらにあります。実践する(読んで活かす)のは、なかなか難しいものです。

おそらく「どこ」を「どう読めばいいのか分からない」という方が多数派であると察するところもあり、今回は有価証券報告書の「読むことをお勧めするページ」を絞って、そのポイントをご紹介します。

◆参考までに
有価証券報告書へのアクセス方法ですが、上場企業であれば企業サイト上に「投資家向け情報」「株主・投資家向け情報」「IR・投資家情報」というような項目があるので、そちらから閲覧しましょう。ただ、1社1社探して回るのは面倒なので、EDINETというサイトを活用しましょう。


1. 経常利益で売上高の質を推し量る

1つ目のポイントは 売上高と経常利益。

「第一部 企業情報」「第1 企業の概況」「1 主要な経営指標等の推移」の項目を読みましょう。ここには複数年に渡る経営指標がずらっと書かれていますが、とりいそぎ、【売上高】【経常利益】の数値を押さえます。

経常利益
=売上高-【売上原価】-【販売費及び一般管理費】-【営業外費用+営業外収益】

【売上原価】というのは売上高と連動する変動費の意味があり、その内容は業種によって異なります。製造業の場合は、製造に必要な材料費や機器、製造ラインの人員の賃金、工場運営に要した経費などが原価。サービス業ではサービスを行う人員の人件費が原価。詳細はこちら

売上高から、この【売上原価】を引いたものが【売上総利益】、または【粗利】と呼ばれます。

経常利益
売上高-【売上原価】-【販売費及び一般管理費】-【営業外費用+営業外収益】
【粗利】-【販売費及び一般管理費】-【営業外費用+営業外収益】

ですね。

【販売費及び一般管理費】は販売手数料や広告費、間接部門の人件費や会社全体の福利厚生費、オフィスの家賃や機器の減価償却費、経費等が該当します。【粗利】から、この【販売費及び一般管理費】を差し引いたものが【営業利益】で、これは本業で稼いだ利益と呼ばれたりします。

経常利益
【粗利】-【販売費及び一般管理費】-【営業外費用+営業外収益】
【営業利益】-【営業外費用+営業外収益】

で、この本業で稼いだ利益(営業利益)に金融の稼ぎ(配当金や受取利息)や費用(支払利息)を加えたものが【経常利益】になります。

少し長い説明になりましたが【経常利益】を見ることで【売上高】の質を推し量ることができます。堅調な売上高に見えても、経常利益でみると赤字(数字の横に△マークがついている)、もしくは減少傾向にあるケースであれば、それは何かしらのコストや金融の費用がかさんでいるということになります。

Point
素人が経営指標から読み取れることは、そう多くはありません。無理をする必要はないので、ざっくりとした大枠や傾向を知ることに留めましょう。

経営指標が悪化している要因やその対策を知りたい場合は、【決算説明会資料】を読むことをお勧めします。この資料は、名前の通り、決算説明会に使われている資料で作りが秀逸です。セグメントごとの業績や現状の取り組みはもちろん、外部環境の変化や今後の取り組みに関して具体的、かつ、分かりやすく書かれています。


2. 平均の罠にはまらないように

2つ目のポイントは 従業員の状況。

「第一部 企業情報」「第1 企業の概況」「5 従業員の状況」の項目を読みましょう。なお、この項目は四半期ごとの有価証券報告書には載っていなかったりしますので、通期のものを確認しましょう。

ここには、【従業員数】【平均年齢】【平均勤続年数】【平均年収】が掲載されています。また労働組合・従業員組合の有無も書いてあります。その会社に勤務する上での重要な情報ですので、必ずチェックしましょう。

Point
「平均勤続年数」が短いケースは、設立年数が浅い企業や急成長フェーズにある企業に見られる傾向です。これは一見、「離職者が多い」と読めますが、たとえば「社員数が直近3年で2倍になった(勤続年数が3年未満の社員が過半を占めるようになった)」というような影響があったりします。

また、これらの数値は文字通り「平均」が使われていますので、「最頻値」はどうなのか?という視点を持つのがベターと言えます。たとえば、「平均年収」が高いケースでも、その実、50代以上の社員が平均値を大きく押し上げているだけで、若手は・・・というようなケースも。

なお、ホールディングスカンパニーの場合は本体(株式会社●●●ホールディングス)のみの数値で、事業を営んでいる子会社の「平均年齢」「平均勤続年数」「平均年収」情報に関しては書かれていないのでご注意を。


3. 事業やセグメントを知る

3つ目のポイントは 業績等の概要。

「第一部 企業情報」「第2 事業の状況」「1 業績等の概要」の項目を読みましょう。直近の業績内容やセグメント別、地域(海外含む)別の業績内容などがコンパクトにまとめられています。(前期比になりますが)事業別の浮き沈みが読み取れます。

Point
「業績等の概要」は、その企業にどういった種類の事業や部門・セグメントがあるのか?を知る上で、とても参考になります。

たとえば、

江崎グリコは「菓子部門」「冷菓部門」「食品部門」「牛乳・乳製品部門」「食品原料部門」というセグメントに分かれています。明治の場合は「食品」「医薬品」というセグメントに分かれます。カルビーですと「食品製造販売事業」のみのセグメントです。

このように、同じ「お菓子を作っている会社」でも、さまざまです。「お菓子メーカー」という単位で比較するだけは分かりづらい個社ごとの特徴もセグメント単位で比較すると、特徴(他社との違い)が顕在化してきます。

ちなみに、より具体的な内容に踏み込みたい場合は、やはり【決算説明会資料】を読むことをお勧めします。


4. 課題とリスクに向き合う

4つ目のポイントは 対処すべき課題と事業等のリスク。

まず 「対処すべき課題」に関しては「第一部 企業情報」「第2 事業の状況」「3 対処すべき課題」や「4 事業等のリスク」の項目を読みましょう。

これら項目には、企業が今後取り組んでいくべき課題や事業運営におけるリスクが書かれています。自分が志望する会社が抱える課題やリスクを認識しておくことは、その会社で長期間コミットすることを前提に置くと極めて重要であると言えます。

課題に関しては現在進行形で取り組んでいることが書かれています。リスクに関しては「たられば(こうなったら、事業に影響がある)」で書かれています。それぞれ書かれている内容に対して「自分はどう思うか?」という観点で読み進めましょう。

Point
「対処すべき課題」や「事業等のリスク」の項目に関しては、競合他社と比較することで情報の価値が一気に高まると言いますか、そうしないと理解が難しい側面がありますので、できるだけ比較評価をしましょう。企業ごとに掲げる課題やリスクの捉え方には違いがあるので、複数の競合企業の課題やリスクを並べることで個々の企業の立ち位置が見えてきます。


最後に

今回お届けした情報は、あくまでも、有価証券報告書の読み方の「さわり」に過ぎません。察しの良い方はお気づきだと思いますが、財務分析的な話題には一切触れていません。

財務諸表(貸借対照表(B/S:Balance sheet)や損益計算書(P/L:Profit and Loss Statement)など)が読める方、分析できる方にこそ、有価証券報告書は真価を発揮するので、興味のある方は決算書の読み方に関する入門書を読んでみることをお勧めします。

ジョブウェブ編集部
ジョブウェブ編集部

就活サイトJobweb(ジョブウェブ)の編集チームです。読者の皆様にとって、気づきや学びが得られるようなコンテンツをお届けすることが私たちのミッションですʕ·ᴥ·ʔ

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