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特集
就活コラム
2015年6月8日

損益計算書(P/L)とは何か?【就活に役立つ会計知識】Vol.19

就活に会計知識はどの程度必要なのか?

この問いの答えは、就職活動というものの捉え方によって変わってきます。就活を志望企業に入社するための選考対策という狭義で捉えるならば、会計の知識はほとんど必要ないでしょう。

ですが、就活をビジネスパーソンとして活躍するための準備という広義で捉えるならば、知ってほしい、知っておくべき会計の知識はたくさんあります。そして、その会計知識は、結果的に狭義の就活でも役立てることができます。

三択問題のクイズ形式で、分かる、使える、【就活に役立つ会計知識】。

それではどうぞ。

化粧

※画面を一気にスクロールしてしまうと回答が見えてしまいます。どうかご注意ください。


問題

会社研究のマストアイテムと言えば、損益計算書(P/L)。さて、ここで問題です。

損益計算書(P/L)とかけて、オシャレをすると解く。その心は?(適切な回答を、以下の選択肢の中から選んでください。)

<選択肢>
1:本当の魅力を表している
2:印象を操作することはできない
3:色々な印象操作が可能である


解答

正解:3

<解説>
損益計算書は、1会計期間(1年間)の収益から費用を差し引いた利益の状況を開示する財務諸表です。会社の稼ぐ力がどの程度あるのか、収益性をどのように確保しているのかなど、会社の経営成績を判断するためにはとても重要な書類と言えます。

損益計算書の構成は、

売上高-売上原価-販管費 ±営業外損益 ±特別損益 -税金 = 利益

となっています。また、利益にも色々な利益があり、会社の利益は、大きく、売上総利益・営業利益・経常利益・当期純利益に分類されます。

売上総利益(商品自体の粗利)
=売上高-売上原価

営業利益(本業から獲得する利益)
=売上総利益-販管費(本業の費用)

経常利益(毎期経常的に獲得できる利益)
=営業利益 ± 営業外損益(財務損益)

当期純利益(臨時損益も含めた最終利益)
=経常利益 ± 特別損益(臨時損益)-税金

上記の利益の見方ですが、利益は当期純利益ではなく、経常利益の推移を見ていくことがお薦めです。なぜなら、当期純利益は、火災・災害による損害、リストラによる費用、本社ビル売却益、など今年だけ発生するような臨時的な損益も含めており、毎年会社が稼ぎ出す利益としては経常利益の方が優れていると言えます。

上記のような会社の儲けの状況を示している損益計算書の特徴から、損益計算書の限界も考えてみましょう!

今年の状況しか示していない
損益計算書は、対象1年間の損益の状況を表示しているに過ぎないのです。過去がどのような業績だったのか、今後どのような業績になるのかという情報が必ずしも明確になっていません。そのため、少なくとも過去10年程度の損益計算書をチェックし、過去の損益の状況を時系列的に分析することは不可欠と言えます。さらに、「将来にも継続的に競争力を維持できるのか」「売上は拡大していくのか」といったことは、有価証券報告書の細かい説明を読み、業界の状況、経営課題、将来の経営ビジョンなども併せて確認することが必要になります。

短期的には様々な印象操作が可能である
損益計算書は、経営者がある程度印象操作することができてしまうという特徴を有しています。例えば、業績を良く見せようとすれば、必要な経費を削減したり、含み益のある土地を売却する、来期に予定されていた売上を強引に当期中に契約するなどして、瞬間的に利益を多く見せることが可能です。

また、来期以降に業績がⅤ字回復した印象を強烈に刷り込む目的で、今年に様々な費用を先行して支出する、今年の売上契約を来期に持ち越すことなどで、利益を小さく見せることが可能になります。


このように、損益計算書は、あくまで今年一年の業績を示すに過ぎないので、経営者の意向により、ある程度の印象操作が可能なのです。

損益計算書は、企業の経営成績を判断する上で、とても重要な財務諸表であることには間違いありませんが、オシャレな服を着る、美容院に行く、がちがちのお化粧をする、といったことと同じく、短期的な印象操作が可能である点には留意が必要です。

つまり、今年の利益が沢山獲得できているという情報だけを鵜呑みにはしないように意識してほしいと思います。


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作者プロフィール

国見 健介(くにみ けんすけ)氏のプロフィール写真
国見 健介(くにみ けんすけ)氏
東京CPA会計学院 理事/監査法人クラリティ パートナー/一般社団法人次世代戦略会議 代表理事

1999年公認会計士試験合格、2001年慶應義塾大学経済学部卒業。日本の教育をより良いものにするために公認会計士を目指す大学生の育成に尽力。人生のビジョンは「社会を担う志の高い若者に貢献すること!」、著書に「公認会計士の「お仕事」と「正体」がよーくわかる本 」(秀和システム)。

■学校法人東京CPA会計学院について
公認会計士の資格支援スクールとして日本で最初にできた歴史ある学校です。質の高い教材と講義により、公認会計士試験の大学在学中合格率46.6%(2014年度実績)を達成するなど、大学生を中心に高い支持を得ています。

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